フリーキックのシルエットといえば、中村俊輔
中村俊輔のフリーキックは、シルエットだけでも美しい。カラー写真から抜き出して、白黒の人型だけにしても、彼の躍動するフォルムは、機能美に満ちている。
彼に魅了されたファンは多い。かくいう私も、彼のプレーに魅了された。フットボールを魅せることのできる、稀有な才能。スタジアムに足を運び、画面を通して、熱中した。セルティック時代の映像を眺めると、まるで青春を思い出したかのように錯覚する。
さて、ポエムちっくにスタートしましたが、今回のコラムは、中村俊輔 選手です。
ラグビーボールにも魔法をかける
中村選手の代名詞といえば、フリーキック。独特の左足を大きく巻き込むシルエットは、カッコいいですよね。
フリーキックだけでも、幾つか印象に残ってますが、まずは掴みから入りたいと思います。
TV番組で見た、ラグビーボールを的に当てるシーンです。25m先にあったラグビーのポールのバーに設置された小さな的。中村選手は、サッカーボールではなく、ラグビーボールをセットします。短い助走から、例の美しいシルエットで、左足を一閃!
見事、一発で的にボールをぶつけます。
異次元の精密フリーキックです。
番組では、サッカーチームとラグビーチームに分かれての対戦だったのですが、ラグビーチームの皆さんまで興奮していました。
中村選手は、他のTV番組でも、印象に残るキックを幾つも決めてます。キャプテン翼のシーンを再現した、動いてるバスの窓にボールを蹴り込むとか、結婚式のウェディングケーキの上の人形を弾き飛ばすとか、です。まあ、このあたりになるとネタ要素が強くなるので、そこまで印象は強くないです。
ラグビーボールのときは、純粋に感動しました。ラグビーボールですからね、しかも、ラグビーボールを綺麗に曲げてる。すごい技術です。
赤い悪魔を撃破
試合のフリーキックで印象に残ってるのは、王道ですが、セルティック時代のマンチェスターユナイテッド戦の2試合連続フリーキックです。
特に2戦目のフリーキック。1戦目とほぼ同じ位置からのフリーキックだったのですが、相手はめちゃめちゃ警戒していました。壁は思いっきりジャンプするわ、ゴールキーパーは軌道を予測して横っ飛びするわ、で、それを横目に、1試合目と同じ軌道を描いて決めました。いやー、すごかったです。
あれだけ見事なフリーキックを蹴られたら、守る側としては、なすすべ無しです。
会場の観客も、一斉に総立ちでした。気持ちはわかります。もちろん、スタジアムで観戦していれば、どんなゴールでも総立ちになるのですが、それでも、あの瞬間は格別だったと思います。なにせ、チャンピオンズリーグという大舞台!です。しかも、当時のマンチェスターユナイテッドは優勝候補でしたから。
前編・後編も内容が濃くて、おすすめの記事です。)
【中村俊輔が語るCL】/独占インタビュー前編(およそ3300文字)
【中村俊輔が語るCL】/独占インタビュー中編(およそ2500文字)
【中村俊輔が語るCL】/独占インタビュー後編(およそ1800文字)
脅威のコーナーキック
中村選手の場合は、フリーキック以外も印象に残るプレーが非常に多いのですが、今回はフリーキックがテーマということで、次です。
2002年の日本vsホンジュラスの試合です。この試合は親善試合でした。2002年のワールドカップ直前で、選手選考を兼ねた試合です。
日本のホームで行われた一戦でしたが、日本にコーナーキックのチャンスがまわってきます。フリーキックではなく、あくまでコーナーキックです。キッカーはもちろん、中村選手。
誰に合わせるのかなと思っていたら、ボールは綺麗な弧を描いて、そのままゴール!すごい軌道でした。普通に曲げて、コーナーから直接叩き込みましたから。
コーナーから直接ゴールに入れるシーンは、まれですが、探せばそれなりにあると思います。ただ中村選手の、このときのキックは、曲がる弾道が非常に綺麗です。
ちなみに、このキックを見てから、中村選手がコーナーを蹴るたびに直接叩き込むかもと、毎回ドキドキしながら見てました。
フリーキックの写真
今回のコラムでは、アイキャッチ画像に八木彩香(やぎ あやか)さんのフリー素材を利用しています。タイトルの画像を見て下さい。女子選手と気づきましたか?彼女は、元U17女子サッカー日本代表候補です。
八木彩香さんは、フリー素材として画像を投稿してくれる、Webサイトの管理者にとっては、非常にありがたい方ですが、写真のタイトルが面白いです。
『VAR(ビデオアシスタントレフェリー)の判定に納得がいかないサッカー観戦女子の写真素材』
https://www.pakutaso.com/20180720190var.html
『うわぁぁぁああ!!チャンピオンズリーグ見逃した!の写真素材』
https://www.pakutaso.com/20160212046post-6962.html
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