サッカーの10番は主人公感あるよね!香川真司と遠藤保仁

Road コラム

サッカーでは、オフザボールの動きが重要です。執筆でも、オフザボールが必要だと思いまして、まずは恒例(?)の、クスっとくるお笑いからスタートです。

【劇場版、愛のある風景 ~密を避けろ編~】

男:「会社でさぁ、改めて『密を避けろ』って、お達しがあった。」

女:「コロナ過だからね。仕方ないよ。(モグモグ)」

男:「美味しそうなプリンじゃん。」

女:「カラメルソースが別になってて、自分でかけて食べるの。」

男:「へー。まだ冷蔵庫にプリンある?」

女:「あるよ。私が出してきてあげる、ちょっと待ってて。」

男:「サンキュー。」

女:「はい、どうぞ。」

男:「あれ、カラメルソースはどこにあるの?」

女:「会社で禁止されたばっかりでしょ!」

男:「え、何が?」

女:「密を避けろ!って。」

男:「そっちの密じゃないよ。甘味の蜜はOKだから。」

女:「いいえ、ダメよ!」

男:「なんで?」

女:「そこの体重計に聞いてみて!」

男:「まさか、このところ体重が増加したから!?」

女:「正解。ハチミツ・黒蜜・カラメルソースの三蜜は禁止!」

男:「そんな三蜜、聞いたことないよ。」

女:「誰にでも初耳ってあるから。」

男:「ええー。なら、政府支援を求めてもいい?」

女:「政府支援って何よ。」

男:「Go To カラメルソースっていう、新しいキャンペーンなんだけど。」

女:「初耳だわ。」

男:「でしょ。だから、カラメルソース貸してよ。」

女:「そうね、補助金を出すならOK。」

男:「補助金って、まさか俺の財布から?!」

女:「他に支払いのあてが、ありますか?現金以外で?」

男:「(ドヤ顔で)君への愛で!」

女:「はい没収!私がもう1つ食べます。」

男:「なんでだよ! あ、もしかして。」

女:「愛はプライスレス、でしょ。無料では支払いになりません。」

男:「なるほど。」

女:「だから私がプリンをもらいます。」

男:「ええー!2つ目も食べちゃうの?!」

女:「もう、失礼しちゃうわね。会社で三蜜を禁止されてるから、別の甘味でカバーするのよ。」

男:「どういうこと?」

女:「はい、あーん。」

男:「(まさか、甘い愛でカバー?!)」

女:「名案でしょ。」

男:「うん。『三蜜禁止』もいいかも。」

END

10番のポジションとは

サッカーコラムそっちのけで、冒頭から開始しましたが、今回のコラムテーマはズバリ!『サッカーの10番といえば、主人公感あるよね!』でお送りいたします。

サッカーの10番とは特別な番号です。いわゆるエースナンバー、チームの顔です。10番に関しては、どのカテゴリーの如何なるチームでも、チーム内で目立つ選手(上手い選手)が背負います。

もちろん、チーム内に10番の番号を付けた選手よりも、上手な選手が在籍していることもあります。しかし、その場合でも、背負う番号が違うだけで、ピッチ上では10番のポジションだったりします。

現代サッカーでは、プレーするスペースが狭くて、旧来のいわゆるトップ下あたりの場所は、プレッシャーがキツくてボールを保持できません。そのため、10番の役割を担う選手を、わざとサイドに配置したり、やや下がり目に置いたり、もしくは前線のFW側に寄せたりします。

どの戦術でも共通しているのは、チームの司令塔たる10番のポジションの、本来のスペースを空けて、入り込む形です。開始位置だけ違うものの、試合中は流動的に10番のスペースを活用します。

なぜ、サッカーの10番に、主人公感があるのか!

話は単純です。チームで一番上手な選手に、ボールを集めるからです。

もし草サッカーチームに、突然、プロのJリーガーが加わったら!で解説してみます。まるで夢のような話ですが、まともな監督ならば、10番のポジションに配置します。

強調したいのは、元々のポジションに関わらず、10番のポジションに置きます。プロの世界では、ディフェンスを担当していた選手であろうが関係ありません。チーム内でズバ抜けてサッカーが上手いのですから、チームが勝つために、10番のポジションに据えます。

10番のポジションに必要な能力は、チーム内での圧倒的な上手さです。

身長が高い、足が速い、スタミナがある、シュートが強烈、ドリブルが得意、守備が得意。様々な適正がありますが、所属するチーム内で圧倒的に上手ければ、どんな適正であろうとも、必ず10番のポジションです。

実は、ポジションの適正云々というのは、その先の話になります。

プロになるような選手というのは、小さい頃から上手です。少なくとも一般人に埋もれるような才能をしていません。そのため、プロ選手でも、ある時期に10番のポジションから、別のポジションへ移ることが多いです。各地から才能が集約されて、お互いの差が出難くなったら、適正による篩(ふるい)にかけられるからです。

適正による篩(ふるい)

『適正による篩(ふるい)』は、サッカー選手にとって大きな転機になります。実は、プロ予備軍の人材というのは、非常に多いです。地域クラブ、高校、大学のサッカー部で、プロになった選手を差し置いて、同じチームで10番のポジションにいた選手も、けっこう居たりします。

しかし、当落線上に位置する選手の場合、10番のポジションのままではプロに成り難いです。もちろん才能はあるのですから、滑り込む可能性はあります。ですが、むしろ適正(いわゆる特徴や個性)が弱いと、逆にプロになれません。運で片づけるには、残酷な部分もあるのですが、(サッカーに限らず)狭き門に挑む以上、ちょっとした運の要素も絡んでくるので、難しいところです。

10番のポジションに必要な能力

子供の頃から、10番のポジションのまま、プロになる。そして、日本代表まで駆け上がる。そのような選手は、トップオブトップの才能です。チーム内で誰もが「サッカーが上手い」と目される状態のまま、国家代表まで到達してしまったのですから、当然、圧倒的に上手いです。

実は、「サッカーが上手い」と言われる要素は幾つもあるのですが、10番のポジションに関しては、明確な特徴があります。

周囲360度、すべて敵に囲まれていても、味方のパスを受けて、前を向ける能力です。特に攻撃するとき、フィールドの中央は最もプレッシャーのキツい場所です。ですが、10番であるなら、そこで戦わなければなりません。

「10番の選手がパスを受けられない。」これは論外です。もちろん、現代サッカーでは、プレッシャーのキツい10番のポジションを、あえて空けておいて、流動的に利用することが多いのですが、あくまで守備戦術が発達した影響でもあります。

世界トップの人達を相手にしても、まるで草サッカーの主人公のように、ぶっちぎりで無双する選手がいれば、背番号にかかわらず、その選手は10番のポジションです。

香川真司と遠藤保仁

コラムの最後に、動画を2つ上げたいと思います。
日本を代表する10番の選手。といっても、ここでは背番号ではなく、ポジション的な意味ですが、動画の中で貴重な発言があったので、紹介したいと思います。

1人目は、香川真司 選手。背番号も10番ですが、そんなことよりも、10番のポジションで、自分がどのようにボールを受けているか、を語っています。

これは、本当に貴重な映像です。インタビューしているのが、長友選手だからこそ、真剣に話をしている部分もあると思います。

ネット社会の良い面です。誰もが一次ソースに直接あたれます。しかも、既存のメディアでは省かれていた部分です。情報(視聴率や記事)が売れる売れない、ではなく、受け手側が好きな部分(ニッチな部分)まで掘り下げて、調べることが出来ます。

もう1つの動画は、遠藤保仁 選手です。
こちらも、貴重な発言です。パスの出し手として、パスを出す優先順位の話をしています。こういった生の意見は、珍しいです。ネット社会バンザイです。

何気ない、1つのパスに、どれほどの意図がこもっているか。サッカー選手はもちろんのこと、観戦するだけのファンも、耳を傾けておきたい所です。

長友佑都×遠藤保仁 対談第二弾 『遠藤保仁の頭脳解析』
(動画15分10秒) 第一弾も興味深い内容ですが、第二弾は神回です!

香川選手にしろ、遠藤選手にしろ、まるで上空から俯瞰していると錯覚するほどのプレー精度を誇ります。これは、とてつもない才能です。実際はピッチ上の平面で、プレーしているのですから、一般人からしてみれば、まさに異才です。